スナックは、お店の名前によらず、実際の接客内容によって必要な許可が変わってくる少し特色のある営業形態です。
簡単に言うと接待行為を行うかどうか?です。それによって風営法の1号営業の許可を取るのか、深夜酒類提供飲食店の届出を行うのかが変わってきます。
どちらもメリットとデメリットがありますので、ご自身の希望する営業形態によって選んでいただくことになります。
その前に、前提として【飲食店の営業許可】が必要になります。
それを取ったうえで、次にどちらに進むのか?ですね。
1号営業の許可を取る
メリットとしては接待ができるので、ママやキャストとの会話を楽しみに来るお客さんやカラオケ等も楽しみたい(接待にあたるような)お客さんが来店するコンセプトのお店です。
デメリットは営業時間です。深夜営業は認められていないので、0時にはお店を閉めなければいけません。
深夜酒類提供飲食店
メリットは何と言っても営業時間です。風営法のお店が閉まった0時以降にも飲み足りないお客さんを集められます。
デメリットは接待行為ができないことですね。談笑が接待になる以上、なかなか厳しい部分もあります。
それぞれの許可・届出の詳細については個別のページにて解説していますので、そちらをご覧頂ければと思います。
スナックの開業資金
スナックはやや小さめの店舗であることが多いため、居酒屋やキャバクラ等に比べると少ない資金で開業できるのが魅力です。
とは言え、それなりの資金は必要になりますし、開業当初の運転資金のことも考えておく必要があります。どれくらいの資金があれば開業ができそうでしょうか?
一般的なものにはなりますが、試算してみたいと思います。
スナック開業資金の内訳
スナックの開業資金の内訳を見ていきたいと思います。店舗の家賃や保証金・礼金等は地方によっても差があるとは思いますが、大雑把に家賃10~20万円程度かと思います。そこで、大まかに家賃15万円で試算してみたいと思います。
店舗契約費用(保証金・礼金・仲介手数料等) | 150万円 |
内装工事費 | 100万円~ |
備品代(椅子・テーブル等) | 50万円 |
設備費(カラオケ機器・レジ等) | 50万円 |
広告宣伝費 | 30万円 |
仕入れ費用 | 30万円 |
許可取得費用 | 30万円 |
雑費 | 20万円 |
合計 | 460万円~ |
これとは別に運転資金として、当面の生活費・家賃・人件費・仕入れ費用・光熱費等を半年分から欲を言えば1年分程度持って開業すると安心です。
もちろん、収入自体が0というわけではないでしょうが、営業開始当初はやはり赤字になってしまうことが多いと思います。運転資金がないと気持ちの余裕もなくなってしまいますので、出来るだけ安心して営業できるようゆとりを持った資金計画が重要です。
店舗の規模にもよりますが、700万円~1000万円ほどあると安心できます。
スナックの開業資金をどうやって準備するか?
さて、開業資金と運転資金として700万円~1000万円と言いましたが、かなり大きな金額です。そう簡単に準備できるものではありません。
どうやって準備するか?ここも開業の大きなポイントになりそうです。
1,自己資金
理想は全額自己資金で集められることです。コツコツと貯蓄して、1000万円貯まったから開業する。これが一番リスクも少ないやり方ではあります。が、レバレッジをかける意味でも融資を検討してもいいと思います。
2,親族からの援助
自己資金で不足する場合、親兄弟など親族からの援助もありですね。友人・知人は出来ればやめておきましょう。もし、共同経営をするお考えであれば、かなり詳細に詰めてから進めるべきだと思います。契約書を結ぶ。法人格を取得し、代表権を1人にする。等、意思決定・お金の管理で揉めることが多いためその辺りをしっかり打ち合わせしてから進めましょう。
3,融資・公的資金
創業融資(日本政策金融公庫等)や補助金・助成金が活用できないか?等も検討してみるといいです。
自己資金があっても創業融資を利用することもありますし、補助金や助成金は条件が合うのであれば、ぜひ活用したい方法です。
日本政策金融公庫以外の銀行融資(保証協会付)も検討してもいいと思いますが、なかなか難しいです。後は、不動産をお持ちの方の不動産担保ローン等もありますし、それ以外の融資もなくはないですが、金利を考えるとあまり(というか基本的には)お勧めできません。
4,クラウドファンディング
ニッチな方法ですが、クラウドファンディングも可能性として0ではありません。ただ、スナックの開業資金として・・・となるとハードルが高くなるのは覚悟の上でご活用下さい。
スナック開業資金の節約方法
資金がギリギリの人も、潤沢な資金がある人も開業資金が節約できるならそれに越したことはないですよね?少しですが、開業資金の節約方法についても解説したいと思います。
1,店舗契約費用
基本的に場所や広さなど、妥協できない点もあると思いますし、人気エリアであれば家賃交渉もなかなか難しいでしょう。
そうは言っても、礼金・家賃の交渉が可能なケースもありますし、不動産会社に相談してみてもいいと思います。どちらも交渉できない可能性もありますが、そうなったら最後にフリーレント(契約当初の家賃無料期間)のお願いもありです。
2,店舗内装費
居抜き物件の場合は必要ないかもしれませんし、こだわればキリがないところでもありますが、かけ過ぎないように注意しながら理想に近づけるのも楽しいかもしれません。
3,設備・備品等
イスやテーブルなどは新品で揃える必要はありません。今は中古でも綺麗なものがネットで買えたりしますので、色々とみて検討すれば安価に抑えられる可能性があります。
注意点としては、風営のことを分かっているお店(ネットを含む)でないと椅子やテーブルの高さが1mを超えて、買いなおさないと許可がおりない・・・ということもありますので、高さには注意を払って買いましょう。
まとめ
開業までには店舗の内装が完成してから風営法の1号営業の場合で3ケ月前後(飲食店の営業許可+風営法の許可)、深夜酒類提供飲食店でも1ヶ月強(飲食店の営業許可+深夜酒類提供飲食店営業営業開始届)の時間がかかります。その間はスナックの収入は得られませんので、節約できるところは節約し、余裕を持った開業に結び付けましょう。
また、融資を受ける場合は許可の取得のタイミングと融資申し込みのタイミング等も調整した方がいいでしょう。
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