フィリピンパブの開業手続き【必要な手続きとビザの種類】

愛知県は全国的に見てもフィリピン人の方が多いエリアとなっています。

そのためでしょうか、愛知県内には多くのフィリピンパブがあり、今も増え続けています。

弊所の活動エリアで言うと、名古屋市中区の池田公園周辺や一宮市等に多くあります。日本人が経営者であるところもあればフィリピン人（その他外国人）が経営者となっているお店もあります。

このページでは新規でフィリピンパブを開く場合に必要な許可とキャストとして働くフィリピン人女性の在留資格（ビザ）の話をしたいと思います。

フィリピンパブを開業するにあたって必要な許可

フィリピンパブといえば、陽気なキャストの女性が横に座ってお酌をして…という形態が多いと思います。となるとキャストの女性が日本人からフィリピン人に代わっただけで営業形態としてはキャバクラと変わりない。と言えます。

ということで、必要な許可は風俗営業の１号許可、そしてもちろんその前段階の飲食店営業許可が必要になります。

ただ、外国人の方がキャストになるという特性上、在留資格（ビザ）の問題もキチンと考えなければいけない。ということになります。

フィリピンパブ開業の流れ

フィリピンパブを開業するにあたっては、上で書いた通り飲食店営業許可と風俗営業の１号許可が必要です。新しく開業するにあたって必要な手続きとその順番としては、

という流れになります。

営業主さんが条件を満たしているかどうか、どういった条件なのかは別ページにて解説していますので、ご確認ください。

簡単に触れておくと風営法やその他の法令違反で刑罰を受けたりしていると難しくなってきます。

また、店舗の立地や設備の条件についても他のページで解説済みなので、下にリンクを貼っておきます。

特に設備に関してですが、居抜き物件の場合は注意が必要です。前の店舗開業時はＯＫだった設備が現在ではＮＧということもありますので、キチンと確認しなければいけません。

フィリピンパブの開業と在留資格について

１号営業の許可については他のページでも解説済みですが、在留資格（いわゆるビザ）については当サイトでは解説しておりませんので、ここでご説明したいと思います。

営業主（経営者）が外国籍の場合

日本人の経営者であれば問題になりませんが、フィリピンパブを開業しようと考えている人が外国籍の方の場合は、在留資格によっては経営できない可能性があります。

具体的に言うと、

この４つのどれかの在留資格が必要です。なお、在留資格「経営・管理」では１人で風俗営業許可を取ることは出来ません（管理者になれないため）。

スタッフ・キャストの在留資格

フィリピンパブと言う以上はキャストの女性はフィリピン人だと思います。もしかしたら、周辺の国の方もいるかもしれませんが、どちらにしても外国人だと思います。

そのため、当然のことながら、上記と同じ在留資格が必要となります。

以前、帰化申請済みの方もいらっしゃいましたが・・・まあ、（元）フィリピン人ということで、ギリギリＯＫなのかな？と思いました。

ここで重要になってくるのが在留期間の問題です。

万が一にもオーバーステイになってしまうと働いている本人はもちろん、状況によっては経営者まで責任を問われることになりかねません。

従業員名簿では在留期限についてもしっかりと把握し、キチンと更新をしていることまで確認が必要です。

弊所の過去の経験になりますが、日本人の配偶者等のビザでパブで働いている女性が日本人の配偶者と離婚していて更新ができなかったことを隠していた。というケースもありましたし、フィリピンパブではありませんでしたが、永住者の経営者が責任を問われ、永住者がはく奪された事例もあります。（このケースでは入管に収容され、退去強制目前まで行きましたが、オーバーステイのスタッフが１名だったことと弁護士さんの活躍もあり、何とか退去強制を免れて、定住者として引き続き在留出来ることになりました。）

このようにスタッフ・キャストの在留期限についてはかなりの注意を払っておかないといけません。

まとめ

ここまで書いてきた通り、基本的には風営法の１号営業だとお考え下さい。

ただ、在留資格とその期限管理が追加で必要になる。というだけです。とは言えそれが大変なんですが・・・

弊所ではもちろん、フィリピンパブの開業手続き、それから入管への申請取次行政書士として各スタッフ・キャストの在留資格・期限管理もお手伝いしております。

お気軽にお問い合わせください。