風俗営業の許可を取って営業を開始してからも何かしらの変更があった場合は届出や事前の承認を取らなければいけないことがあります。
このページでは、設備や構造の変更があった場合(変更したい場合)の手続きについて解説していきます。
変更後の届出で大丈夫な場合(軽微変更)
まずは手続き的には事後の届出で大丈夫なケースについてです。
ここに当てはまるのは、構造又は設備の軽微な変更と呼ばれる範囲のもので、具体的には下記の通りとなります。
営業所の小規模の修繕又は模様替
食器棚その他家具(作り付けのものを除く。)の設置又は入替え
飲食物の自動販売機その他これに類する設備の設置又は入替え
照明設備、音響設備又は防音設備の変更
ご覧の通りあくまで軽微な変更となりますので、後ほど説明する事前に承認が必要な物とは随分違います。
そして、この届出は変更があった日から1か月(当該変更が照明設備、音響設備又は防音設備に係るものである場合にあっては10日に提出しなければいけません。
届出にあたって必要な書類
変更届はそれほど難しいものではありません。申請書に必要な書類を添えて警察に提出するだけです。必要な書類は以下の通りになります。申請書は各都道府県警のHPにあると思います。(参考:愛知県警)
変更の内容に応じて
営業の方法を記載した書類
営業所の使用について権原を有することを疎明する書類
営業所の平面図及び営業所の周囲の略図
事前の承認が必要な変更
ここまでの説明と違って、事前に承認を取らなければいけない場合をお伝えいたします。こちらは明らかに大きな工事が入る場合になります。(承認前に工事に入っては絶対にダメです。)
①建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第14号に規定する大規模の修繕又は同条第15号に規定する大規模の模様替に該当する変更
②客室の位置、数又は床面積の変更
③壁、ふすまその他営業所の内部を仕切るための設備の変更
④営業の方法の変更に係る構造又は設備の変更
内容としては、新規オープン時に申請した図面から客席の数や面積等、許可の基本的な部分に関わることは事前の承認が必要になるとお考えください。
構造変更手続きの流れ
簡単ではありますが、構造変更の申請から完了までの流れをご説明させて頂きます。
①変更内容の事前相談(念のため警察に事前に相談した方が無難です。)
②変更承認の申請
③変更承認申請の受理
④工事着工(営業は停止します。)
⑤工事完了
⑥警察又は浄化協会による現地調査
⑦警察から変更申請の承認通知(営業再開)
一時的に営業を停止しなければいけないのが、ネックではありますが、許可を得て営業している以上、どうしても必要な手続きですので、忘れないようにご注意ください。
特に手続きの必要がないケース
ごく簡単な内装や変更については書類を提出したり、承認を取らなくてもいいものもあります。ただし、管轄によっては注意を受けるケースもありますので、迷うようなものがありましたら事後で構わないので警察に一報を入れておくと安心です。
軽微な破損箇所の原状回復
- 割れたガラスを入れ替える変更
- 破れた壁紙を貼り替える変更
照明設備、音響設備等の同一の規格及び性能の範囲内で行われる設備の更新
- 電球が切れたため従前と同じワット数の電球を付け替える変更
- スピーカーが故障したため従前と同じ音響パワーレベルのスピーカに入れ替える変更
営業所内の見通しを妨げない程度の軽微な椅子、テーブル等の配置の変更
まとめ
事前の承認はご本人ではなかなか難易度が高いと思われますので、ぜひ、行政書士にご相談ください。(新規申請時の図面があると手続きの難易度は若干下がります。)
軽微な変更の手続きに関しても図面が伴うものは、ちょっと難しい物もあります。
どちらにしても、自分では難しいな・・・と思われましたらご相談ください。
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