風俗営業許可を取るにあたって、個人事業主としてやるのか？それとも会社を設立して法人としてやるのか？どちらにメリットがあるのかは非常に気になるところだと思います。
また、個人事業主としてやっていたけれど法人成り（個人事業主から会社を立ち上げて会社として運営すること）したい。という方もいらっしゃると思います。
このページでは、開業時の個人事業主と法人の比較、開業中の個人事業主から法人成りの注意点についてお話したいと思います。
開業時は個人事業主と法人どちらがいい？
新規に風俗営業を開業するにあたって個人事業主としてやるのか会社を設立して法人でやるのかは、もちろん皆さんそれぞれの状況によっても変わってきます。
一概にどちらがいいのかは言い切れないので、これからそれぞれのメリットとデメリットを比較してどちらでやるのかご検討ください。
個人事業主として開業するメリットとデメリット
まずは、個人事業主として開業する場合のメリットとデメリットについてお話したいと思いますが、前提として、一番多いのは個人事業主として開業される方です。
メリット
①開業までの準備期間が短くて済む
会社を設立するのにも多少時間がかかります。その期間を短縮できるので早くお店をオープンさせることができます。
②法人設立費用が不要
会社を設立するための費用がかからないので、安価にスタートすることができます。
③確定申告が楽
個人事業主の確定申告であれば頑張れば自分でもできます！でも難しい場合は税理士さんに頼みましょう。法人の申告よりは税理士さんの費用も安く済みます。
デメリット
①将来的に店舗（営業権）の売却や事業承継をしたいと思ってもできない。
許可は個人に出されるものなので、引き継ぐ場合は改めて許可の取り直しをしなければいけません。
②法人化したくなったときは許可の取り直しが必要
同じ内容になりますが、法人化する場合であっても許可の取り直しが必要です。
③個人事業主として売り上げが（収入）が上がってくると健康保険料や税金が高くなりがち
個人としての収入が高くなってくると国民健康保険料が高くなったり法人に比べて節税がしづらいので税金も高くなりやすいです。
一番のデメリットは許可の取り直しです。取り直そうと思ったら新しく保全対象施設が出来ていた・・・となると許可の取り直しはできませんので、そこが怖いところです。
法人として開業するメリットとデメリット
多くはないですが、会社を設立してから始める方もいらっしゃいます。どちらがいいのかは考え方次第ですね。
メリット
①事業承継や店舗（営業権）の売却がしやすい
売却しようと思ったら会社ごと売るか代表者の変更でOK！最近はやりのM&Aですね。（何の手続きもいらないわけではありません。）
②個人事業主に比べて節税メリットが大きい
一般的に会社の方が個人事業主に比べて節税はしやすいと言われていますし、国民健康保険に比べて社会保険の方が金額も低いし、将来貰える年金額も社会保険の方が多くなります。
③社会的信用度が高い
やはり個人事業主に比べて会社の方が信用度は高くなります。お客さんにとってはどちらでも変わらないと思いますが、取引先等には信用されやすくなると思います。
デメリット
①許可取得までに会社設立までの期間が追加される
会社として許可を得るためには許可申請の時点で会社が存在しなければいけません。一般的に会社設立には２～３週間は必要だと思いますので、その分が期間として追加されます。
②会社設立費用がかかる
ご自身でやる場合で、株式会社が約２３万円、合同会社でも約１０万円はかかります。これを弊所や司法書士事務所等にご依頼頂くとプラス１０～１５万円位はかかると見ておきましょう。
③確定申告（決算）が難しい
個人事業主であれば頑張れば自分でやれる確定申告も会社のものとなると一筋縄ではいきません。ほぼ確実に税理士さんのお世話になる必要があります。
主なデメリットは初期コストと期間ですね。税理士さんにお願いする確定申告の費用だとかは個人事業主としてある程度稼いでいる状況なら、それを支払っても会社にしている方がメリットがあるはずです。
個人事業主として開業して途中から会社を設立する場合
すでに説明してしまっておりますが、個人事業主として許可を得て、軌道に乗ってきてから法人化（法人成りと言います。）したい。という場合は改めて許可を取り直す必要があります。
もちろん、その場合は一旦営業を休止して申請する必要があります。閑散期を狙うなどしてなるべく負担がないようにしても、２か月以上は休まなければいけません。
その間のキャスト・スタッフの給料等も考慮してあげる必要が出てきますので、結構大変です。
まとめとその他の注意点
その他、注意しなければいけない点がいくつかありますので、最後に説明しておきます。
まずは、銀行口座の開設です。個人の口座と違い、会社の口座は審査があることが多いです。特に新設法人の場合、都市銀行等では口座を作らせてもらえないことが多いです。
作りやすい銀行としては、ネット系の銀行ですね。Paypay銀行等は比較的作りやすい銀行だと思います。
続いて会社を設立するにあたってですが、まず、作る必要がある定款に、風俗営業を行うことを盛り込んでおく必要があります。
また、よくある設立費用０円！と歌っているところはその後、一定期間の顧問料等が発生しますので、よく読んでからご依頼ください。
また、税理士さんについてですが、残念ながら風俗営業を引き受けて頂けない事務所もありますので、最初の税理士事務所探しに少し手間取るかもしれません。
弊所では、会社の設立から風俗営業許可申請までトータルにお手伝いさせて頂きます。税理士事務所探しのサポートも致しますので、ぜひご相談ください。
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